HOT TO RUN FASTER

さらに速く走るために

第28回

「腕振りのちょっとしたポイント」

走るときの腕振りについて、「真っ直ぐ振るのが良いのですよね?(写真左)」「(女の子に多くみられるように)横に振るのは良くないですよね?(写真右) 」などということを聞かれることが多いです。

腕振りの役割は、脚を動かすリズムをとる、カラダを前に進めるためのチカラを生むなど色々です。片方の腕を後ろに振ると、手とは反対側の足が前にでることで、身体は左右にブレないですし、自然に脚が前に出ます。  左の写真の様に腕が前後に振られていれば、走るときに真っ直ぐに進むのを助けてくれますし、右の写真の様に前から見て左右・横方向に振られていれば、胴体が横にブレた走りになったり、前に走るチカラを弱めたりして、早く走ることが出来なくなります。

ところで、腕振りの構えのときに手のひらをどちらに向けるかで、実は肩(腋の下)の開き方が変わるのをご存知でしょうか?
下の写真1)のように、手のひらを内側に向けると腋の下は締まるので、腕はまっすぐに振られます。写真2)のように、手のひらを上もしくは若干外側に向けると更に腋の下が締まるのですが、これでは腕振りの時に前に出した腕が外側に開く傾向があります。そして、写真3)はちょっと大げさですが、手の甲を若干内側にすると腋の下が開き、女の子のような左右に振ったような腕振りとなります。
女の子にこのような腕振りが多いのは、チカラを込めて腕振りをしようとして拳を強く握りしめるために、写真3)のように親指側を内側にするからじゃないかな?と思っています。
走るスピードにつながる効果的な腕振りのためには、手や肩にあまりチカラを入れず、自然な形で1)に近い腕振りをするのが良いのではないかと思います。 お子さんとちょっと試してみてください。