HOT TO RUN FASTER

さらに速く走るために

第26回

「冬場の練習の服装について」

まだまだ寒い日が続きますが、多くの学校が朝の始業前や放課後に陸上などの練習を行っているのではないかと思います。
私も地元の小学校で朝の陸上練習の指導のお手伝いをさせていただいていますが、この季節は寒さのあまりに手を袖口から出さずに練習をするお子さん、あるいは走る直前までポケットに手を突っ込んだままのお子さんを、いつも以上に目にします。
陸上の練習では単に持久力を高めるだけでなく、効率的なフォーム、つまり身体の動かし方も身につけてもらいたいと思っています。それなのに、先ほどのように手を袖から出さずに走ったり、温かい時と同じように手や足を大きく動かさずに走ったりしていると、正しいフォームを身につけることが出来ません。
ですから、私が指導しているお子さんたちには、寒ければ手袋を着けること、そしてウインドブレーカーなどの防寒着を着用して練習をはじめることを伝えてあります。そうすれば、寒さで身体が縮こまることもなく、練習している間に身体が温まってきます。そして、温まったら防寒着は脱いで、より動きやすい服装で練習することをおすすめしています。

練習の目的が、心を鍛えるためであれば、寒い中で我慢して手を出させ、動きやすく半袖短パンで練習をさせるのも有りかもしれませんが、スポーツを楽しむ、そして能力を向上させるのが目的なのであれば、まずはきちんと身体を動かせることが大事なわけです。無理をして風邪をひいたり、転んで怪我をしたりでは練習の意味がありませんから。