HOT TO RUN FASTER

さらに速く走るために

第15回

最近の子どもは体力がない?

「最近の子どもは体力がない」なんて言葉をよく耳にします。 何時の時代も聞く言葉のようにも思えますが、これって本当なのでしょうか?

文部科学省の調査によると、ここ数年間では子どもの体力にはさほど大きな低下は見られないのだそうです。ただし、「最近の子ども」をさらに詳しく調査したところ、「最近の子ども」のお父さんやお母さんが子どもの頃である「昭和60年度」に比べると、やはり体力は低い傾向にあることが明らかとなったそうです。

しかし、「最近の子ども」といっても1週間あたりの総運動時間を調べると、運動時間が多い子どもと少ない子どもの2極化が見られることが見られることが分かりました。

そこで、1週間あたりの運動時間が多い群(420分以上)と少ない群(420以下)に分けたところ、昭和60年度の水準よりも体力が低いのは、運動時間が少ない群であり、運動時間が多い群の体力は昭和60年度の水準と変わらないのだそうです。

そして、特に小学生の女子では、1週間あたりの総運動時間が60分未満であるお子さんが全体の24%も居ることがわかりました。つまり、女子では1週間のうちで殆ど運動していないお子さんが全体の4分の1も居るということです。

さらに、これらのお子さんの傾向としては、「家族と運動やスポーツの話をする」頻度が低い、「家族と一緒にスポーツを見る」頻度も低く、運動やスポーツへの関心が低いといことがわかりました。

瞬足を履きたいと思っているお子さんであれば心配ない事かもしれませんが、まずはご家庭において運動やスポーツへの関心を持たせることが、お子さんの運動時間を増大させ、体力を向上させることに繋がるのではないかと考えられています。

この夏休み、甲子園を始め、国内でも多くのスポーツイベントが開催されます。ぜひ、親子でスポーツを見て、話を深め、休日には一緒に外でカラダを動かしてみてはいかがでしょうか。