第12回
瞬足
瞬足

はやく走るためにこんな練習(続編)

前回ご紹介した、段差をつかった股関節のドリルですが、試していただけたでしょうか?

私の周辺のお子さんたちにやってもらうと、腕を使ってバランスをとりながら上手にできるお子さんもいれば、脚の動きに集中するあまりに腕がほとんど動かなくなってしまうお子さんもいました。また、脚と同じ側の腕が脚と同じように動いてしまうお子さんもいます。段差が高すぎると上体が反ってしまったり、後ろに転倒してしまったりするかもしれません。あまり高すぎる段差でやると逆効果です。それから、イスなど、軽すぎて足をのせると動いてしまうようなものを使うと難しくなってしまうかもしれませんね。

さて今回は、前回やった課題(これを課題1とします)を階段ではなくて平らな地面で行います。目線をなるべくまっすぐ前にして、前回よりも脚を少しだけ前後に開きます。そして、階段を使った時と同様にジャンプしながら前後の脚を入れ替えます(課題2)。そうすると、股関節まわり(腿の前側やお尻のあたり)の筋肉を前回よりも多く使うようになると思います。

この動きが上手くできるようになったら、次はより高くジャンプすることを意識します(課題3)。さらに、これができるようになったら、次はなるべく上に跳び上がらないようにして、前後の脚だけを入れ替えるようにします(課題4)。

課題1と課題2は股関節まわりの筋肉を使えるようにするドリル、そして課題3と課題4は股関節まわりの筋肉を使って瞬発的な動きをするドリルです。 そして、これらができるようになったら、次は、課題2から課題4までのドリルを、あえて脚と同じ側の手を足に合わせて動かすようにしましょう(課題5)。当然、走る時には腕と脚は反対側が交互に動くのですが、課題5ではこの常識をあえて崩します。考えないでもできる動きを崩して、頭を使って筋肉を動かすことで、筋肉をより使いこなすことができるようになると言われています。ただし、課題5は課題4までの動きがちゃんと出来るようになった人だけがトライしてみましょう。また、今回の課題は、筋肉にちょっと大きめの負荷がかかりますので、トライする前には、準備運動として脚の屈伸運動などをちゃんと行っておきましょう。

前回と今回の2回にわたり、股関節まわりの筋肉を使ったドリルをご紹介しました。股関節まわりの筋肉は、ふつうに走るだけでは、あまり使わないのですが、速く走るためには必要な筋肉です。ですから、これらの課題をやることで、走るのに必要な筋肉を意識的に使うことを経験します。

ただし、これらの課題が出来るようになったからといって、必ずしも走るのが速くなるわけでは無いということには注意です。課題をすることで筋肉をつかえるようになり、走る時にもこれらの筋肉を使って走ることが重要です。